October 17, 2009

京大セミナー

竹内です。

昨日は、京都大学の環境経済学セミナーに行ってきました。

報告者は京都大学の栗山さんで、私はコメンテーターを務めさせていただきました。
論文の内容はクーンタッカーモデルを用いた海浜レクリエーションの経済評価なのですが、実際にアメリカのカリフォルニア州であった損害賠償訴訟で用いられた値を再検証するという、評価額の使われ方に関するお話がとても興味深かったです。紹介されていたアメリカン・トレーダーのケースでは、原告と被告がそれぞれ主張するレクリエーション被害の評価額が食い違ってくるのですが、お互いに相手の評価額がいかに誤っているか、あの手この手で訴えるという、白熱した争いがくりひろげられたそうです。ちょっとしたデータの入力ミスが相手に有利な材料になることもあるので、研究姿勢にいっそうの緊張感が求められますね。

この環境経済学セミナーは、京都大学大学院生の横尾英史さんが運営しているもので、ほぼ月1回のペースで開催されています。もう次回、次々回の報告者も決まっているそうで、今後の展開が楽しみです。神戸大学でも不定期ですが、第一線で活躍されている研究者を招いて環境経済学研究会を開催していますので、ぜひこちらもよろしくお願いします。

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