September 29, 2009

満員御礼

竹内です。

予想以上の盛況のうちに、企画セッションを終えることができました。
このようなチュートリアル・セッションは、環境経済・政策学会の歴史上初となる試みであり、うまく行くのかどうか不安もあったのですが、報告者、参加者の方々のご協力のおかげで、大成功の結果となりました。
あらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。

これだけ質問が飛び交い、参加者全員が楽しめたセッションというのも珍しいのではないでしょうか?
私にとっても大変勉強になる点が多く、有意義な内容でした。

企画セッションでお伝えしたとおり、この内容をベースにしつつ、新たなトピックも加えて、書籍を執筆する計画が進行中です。今後このブログでは、この書籍執筆の進行状況をお伝えしながら、国内外における環境評価に関するイベントやニュースを紹介していきたいと思います。

企画セッションで三谷さんがおこなった経済実験にて、書籍の謹呈を参加者2名の方に確約してしまったので、絶対に出版までこぎつけなければいけません! がんばります。

September 23, 2009

実験経済学の最新テクニック

今回「実験経済学の最新テクニック」を担当させて頂きますコロラド大・学振の三谷です。よろしくお願い致します。

経済学の主要分野では、実験手法を用いた研究が急増しています。この流れは、環境資源経済学の分野においても例外ではなく、アメリカでは今年になって、実験経済学や行動経済学の手法や知見をどのように環境資源経済学の分野に応用するか、或いは、どのような貢献ができるのか、という課題に関して議論するワークショップが少なくとも2件開催されています。

今回の企画セッションでは、実験手法を用いた環境資源経済学研究の発展とそのテクニックの詳細を紹介します。本セッションに参加することで、実験室実験やフィールド実験といった実験手法の概要とその実際を皆様にも目にして頂ければと思っています。特に、実験手法の環境評価研究への導入を事例として、(1)先行研究をみる上でのポイント、(2)実際に実験研究を計画する上でのポイント、(3)実際に実験研究を実施する上でのコツ、をわかりやすく伝えることが今回の僕のミッションだと思っています。

実験手法は、環境評価研究のみならず、政策評価研究や制度設計研究にも有用です。分野や立場を問わず、一人でも多くの方に参加して頂けると嬉しいです。時間の余裕にもよりますが、参加者の皆さんに経済実験を実際に体験して頂き、皆さんと共に議論する時間を持つことも計画しています。また、実験手法を用いた研究計画や質問をお持ち寄り頂ければとも思っています。一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。

また、今回の企画セッションを通して、日本における環境評価研究が一層盛り上がることを切に願っています。

September 22, 2009

表明選好アプローチの報告内容

京都大学の栗山です。「表明選好アプローチの最新テクニック」を担当します。

今回は,回答者の選好多様性を分析する方法について報告する予定です。環境問題に対しては,関心の極めて高い人から,まったく関心のない人まで多様な人々が存在します。このため,こうした回答者の選好多様性を考慮した分析が必要となっています。

回答者の選好多様性を分析するために,これまでに数種類の方法が提案されていますが,その中で注目を集めているのが潜在セグメントモデルです。これは回答者を複数のグループに分解し,各グループごとに支払意思額を推定するモデルです。これまではグループ数が多いと推定が困難となることが多いため実用的とはいえませんでしたが,EMアルゴリズムと呼ばれる推定方法が導入されたことで,グループ数が多い場合でも安定的に推定値を得ることができるようになりました。

今回の報告では,こうした最新モデルを紹介するとともに,実際の推定手順を分かりやすく実演します。パラメータの設定方法やプログラミングのコツなど,普段の学会報告では知ることのできない表明選好法の実際を詳しくお伝えしたいと思います。

また質問の時間では,今回の報告に直接関係しないものでも,表明選好法全般に関する質問に回答しますので,この機会にぜひご質問を持ち寄りください。皆さんのご参加をお待ちしております。

クーンタッカーモデル

「顕示選好アプローチの最新テクニック」について報告させていただきます、甲南大学の柘植隆宏です。

今回は、トラベルコスト法研究に飛躍的進歩をもたらし、近年注目を集めている「クーンタッカーモデル」について報告させていただきます。

自分自身が研究を進めるうえで苦労した点にも言及しつつ、基本モデルから実際の分析手順までを、なるべくわかりやすく解説したいと考えています。

これからこの分野の研究を始めようと考えておられる方に、ぜひお聞きいただきたいと考えています。

September 17, 2009

初秋の京都にて

昨日(9/16)は、今月から京都大学へ転任した栗山浩一さんの研究室で、打ち合わせをおこないました。

窓から大文字山が一望できる、すばらしいロケーション。
いま進行中の共同研究についての打ち合わせも含めて、計4時間の議論。

企画セッションについては、ふつうの学会発表ではあまり説明しない分析上のノウハウや調査実施上の工夫について、できるだけ紹介するという方向で決まりました。
また、参加者が質問をしやすいよう、(これまたふつうの学会発表ではあまりないのですが)途中で手を挙げて質問をできるようにします。
さらに、各報告の最後にも自由に質問ができる時間を設けます。

時間的に余裕をもった進行で行きたいと思いますので、いま取り組んでいる研究課題や研究計画について、困っていることや悩んでいることがありましたら、遠慮なく千葉へ持ってきてください。

September 02, 2009

4th World Congress

4年に一度開催される環境資源経済学会世界大会。
次回は2010年6月28日から7月2日まで、カナダはモントリオールで開催されます。
昨日、大会の事務局から論文投稿についてのお知らせが来ました。
今年の10月1日から来年1月31日まで、下記の大会webサイトで受け付けるそうです。

http://www.wcere2010.org

京都で開催された前回の世界大会から4年・・・時の経つのは早いですね。

ということでモントリオールも楽しみなのですが、
その前にぜひ、千葉でおこなわれる環境経済・政策学会でお会いしましょう!
環境経済・政策学会2009年大会のwebサイトは、以下です。
参加登録も、下記webサイトから可能です。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/seeps/meeting/2009/index.html